【ネトナン失敗談】落とせなかった高嶺の花 part.3

不利な状態から始まったワインアポ。恋愛トークなどで挽回し、キスのチャンスが到来したが、その後どうなった?

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終了を告げる、ラストオーダー

こん、こん、こん

強く抱きしめ、いよいよキスに移行しようとした刹那、鈍い音が響いた。ラストオーダーを伺うため、スタッフがやってきたのであった。

僕:ありがとうございます。なんか飲む?

彼女:うーん、いいかなあ。

僕:OK.じゃあ、お会計をお願いします。

そのまま、クレカを渡してお会計。

僕:実はここのワインいまいちだったでしょ?

彼女:うん(笑)

僕:まだ飲み足りないし、二件目いこ。

彼女:いこいこ!

ハンドテストはNG・・・からのOK

お店を出る前に電話で予約をすまし、二件目に向かう我々。ナンパ界隈では、食いつきを図る手法として、手をつないで拒否されないかを確かめる、ハンドテストなるものがある。

僕:じゃあ、行こか。こっちやで。
(といいながら手を握る)

彼女:はーい。残念でしたー(笑)
一度ぎゅってした後、すぐに手を離された。めっちゃ可愛かった

僕:あ、酔ってないんやったらええねんで。

との茶番を演じた後、酔いでテンションが高くなった彼女をなだめながらお店の方へ。スキップしながら、ふらふらしてると車が通りかかったので、思わず手を掴んで抱き寄せた。

僕:大丈夫?

彼女:うん。ありがと。
(そういって、少し照れ臭そうにうつむいた)

僕:気ぃつけや。じゃあ行くよーー

そういってさり気なく手を握ると今度はOK。少しずつ流れが来ていることを実感し、沈黙を守ること3分。二件目のお店に到着した。

赤ワインと秘密はともに。明かされる彼女の真実

少しずつ、流れが来ているのを実感した僕。少し姑息だが、このまま話を盛り上げ、終電を逃す作戦にシフトしようとした折、彼女から一言。

彼女:お手洗い行きたいから、おいしそうな赤ワイン頼んでおいて♡

僕:りょーかいしました、お嬢様。

そういい、前のお店でリサーチ済みの彼女の好みに合いそうなワインを選んだ。もちろん、コスパ重視である。

彼女:ありがと、何頼んだのー?

僕:おかえり、おすすめのフルボディ頼んどいたで。

至って普通の会話だった。でも僕は何かしらの違和感を感じていた。しかし、その違和感を無視して、僕は性的な欲求を引き出すことに専心した。そう、クロージングに入ろうとしたのだ。

僕:●●ちゃん、顔真っ赤だけど大丈夫?

そういって、額に手を当てた。ちなみにコレは2回目であり、一度目に手を当てた時は即座に払われた。

彼女:大丈夫・・・のはず。

今度は目をつぶり、受け入れてくれた。よし、このまま顎に手を当て、キスを想起させた後、キスのトークに持っていこう。酔った頭でそんなことを考えていたとき、彼女のiPhoneがPLULULULUと鳴り響いた。

彼女:ごめん、出るね。

僕:じゃあ、ちょっとお手洗い行っとくね。

実はこのアポを取る前、お互いスマホをいじるのは無しにしよう。ただ電話だけは出てもいいルールね。という約束をしていた。だから僕は悩んだが、席を立った。

明かされた真実。そして終焉は唐突に

同棲中の彼氏から、帰って来いって言われたの。ようやく楽しくなったところだから、もうちょい一緒に居たいんだけど、一度帰っていい?彼が寝静まったら帰ってくるから待ってて。

彼女の電話が終わった後、衝撃の事実が明かされた。彼女のプライバシーを守るために詳細は割愛するが、予想はつくだろう。

彼女はお金持ちの彼氏がいて、彼女自身も裕福な暮らしをしていた。庶民の僕は終電を逃させよう、なんて姑息なことを思って居たが、タクシーで帰ることもいとわないし、ワンコールで迎えに来てくれる人もいたのであった。

僕:分かった・・・けど、帰したくない。もっと、●●と一緒におりたいし、抱きしめたい。

彼女:うれしい。絶対戻ってくるから♡

悪あがきでこんなやり取りをした後、彼女がタクシーに乗って去るのを見送った。絶対戻ってくることは、絶対ないことを知りながら。

Fin


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